Lucrezia-Ⅱ-4

白い照明オブジェのシリーズ、3番目は直方体の壁掛けタイプ「Lucrezia-Ⅱ」です。 白い箱の中には白色の板と透明アクリル板にトレーシングペーパーの方眼紙を挟み、その上にアクリルパイプと真鍮パイプ、光ファイバー、青いLEDを用いたライトが１本設置されています。 今回は今までよりも細い0.5mm径の光ファイバーを使用して、より繊細な雰囲気にしました。 その上には標本のように樹脂で閉じ込めた古い時計のムーブメントが白い木枠に入っています。 箱の中上部には明るく白いLEDがありオブジェ全体を光らせています。 アクリル板は全て静電気防止のコーティングがしてあるので、帯電によるほこりが着きにくくなっています。 電源は家庭用のコンセントから取る12V1Aで、調光コントローラーによる点滅パターンや早さ、電源のON OFFができます。 箱は「天文の塔」と同じ、風化した壁のような色合いでミルクカゼイン原料の安全性の高い塗料を使用しています。 壁にかける部品は真鍮の三角吊り金具です。机などに置いてご使用の時にはプラスドライバーで外す事ができます。 作品名の　Lucreziaは15世紀から16世紀、今のイタリアでルネサンス期の大変美しい女性　ルクレツィア・ボルジアからとりました。 ルクレツィアの生涯はほとんど知られておらず、のちの人々がその美しさゆえに悲劇的な女性像を作り出し、多くの美術、文学、ゴシップの対象とされました。 静かな美しさをたたえ、家族により政治的な結婚をさせられたことは間違いないようです。 しかし、その生涯が幸せでなかったのかどうかはルクレツィア本人に尋ねなければわかりません。